ひっぱたかれて目が覚めたような気分

いや、見て来たんですよ。これ。


内容に関しては書きませんが、びっくりしました。
なにがって、その、なんていうか作品の圧倒的な熱量に。


僕は当時の映画公開を見たのがちょうど14歳だったんですが、映画館から立てずにもう1度見て、街を出ても上の空だった記憶があります。
で、時は流れて26なんですがびっくりした事に全く同じ状態になりました。


前作の「序」は単に前哨戦だったんですね。さすがに10年も経てばこの感じ慣れてるな、みたいに思ってた自分が恥ずかしいです。



大人になればなるほど、驚いたり、どきどきしたりしなくなってくるっていうのを信じそうになってたけどそれは全くの嘘だな。
本当にいいものがなかっただけで。
庵野さんが言っていた「10年間これより新しい物がなかった」という言葉の重みを体で今日やっと理解しました。
いやー、すごかった。なんていうんでしょうか。


僕、今かなり興奮してます。


いかに普段すごくないものをすごいと思おう、と努力してしまっているかを思い知らされた。っていうか。
圧倒的なセンスの勝利っていうのはもっと全然すごいんだ、っていうか。
泣きながら笑ってしまうというか。


始まって1分くらいでそれを全部思いました。



どうしたらあんなセンス感覚を発揮できるのでしょう。
なぜ10年もの間の有象無象に惑わされずに自分が素晴らしいと思う事を信じられるのだろうか。
絵がきれいになったとか、ストーリーが変わってるとか、そういう次元じゃないですね。
むしろ10年前と変わらずにいる魅力をヴァージョンアップしてる部分がすごいと思いました。
そして、周りの納得いかないものを否定しきれずに変わってしまっていたかもしれない自分が悔しくなりました。
天才と凡人の圧倒的な差異を見せつけられたような。



ビートルズを聞いて衝撃を受けるのと同等かそれ以上でした、僕は。



今10分の7くらい終わっていた新作の2枚組、ちょっと考え直そうかと思います。
僕が作りたいのはジャンルはなんであれ、ああいう種類ものなんだと気づかされたので。
決して生温い物を作ったら、これを見て感動した物として裏切り行為のような気がしたので。
第一そんなもの売れないと思うし、世に出しても意味ないですから。

そして僕らは2000年代に何も生まれなかった事をもっと素直に認めるべきです(全く0、ではないですが、、、)。良い意味で。
生まれたような煽り言葉を何となく言っているような種類の人たちに、少なくともこれからはもっとはっきり怒りを表すべきだ。
これは確信したなあ。僕はそうして行きます。



もう、こういう場所に感想とかはいい加減書かなくて良いよな、と思ってたんですがあまりに衝撃的で書いてしまいました。
近くにもう1度、いや2、3度行こうと思います。



生きててよかったです。
このシリーズが終わるまで絶対どうしても死にたくないです。